ジェットボイルは持って行くよね
今年フジロックでフェスデビューする友人山ガールのために、フェス参戦に向けて新たに揃えておいた方がいい荷物をリストアップしてみる。
テント泊中心の野外フェスと登山の持ち物はだいたいかぶっているけれど、日帰り登山や山小屋泊登山とは全然変わってくるからご用心だ。
ベースの荷物
- バックパック(40リットル以上)
- サブバッグ
- 救急セット(常備薬、絆創膏、虫除け、かゆみ止め、消毒液、包帯等)
- トレッキングシューズとゲイター
- ウェア
- レインウェア上下 (ワンピーススタイルならポンチョ)
- 帽子
- 手ぬぐい、ネックゲイター、バンダナ等の顔を覆うもの
- 懐中電灯(ヘッドランプでも可)
- 防水仕様の腕時計
- ゴミ袋数枚
- 折りたたみ椅子
- スマホと予備バッテリー
- サングラス
テントサイトで使うもの
- テント一式(グラウンドシート含む)
- マット(ロールマット、銀マット、エアマット等)
- 寝袋
- 着替え
- サンダル
- 雑巾
- 水筒(1リットル以上)
- 耳栓
- ガスストーブ
- 食器
- インスタント食品、乾き物(行動食・おやつ用)
女子の定番グッズ
- 日焼け止め・リップクリーム・化粧品
- 汗ふきシート
- 生理用品
- 風呂セット(メイク落としシート、洗顔料、石けん、シャンプー、リンス等)、マイクロファイバータオル
では一つづつ解説をば。
バックパックは40リットル以上がよろし
全ての荷物を格納するザックはフル参戦(2、3泊)なら40〜50リットルぐらいが手ごろだ。最もかさばるテント内のマットは、形状にもよるが外付けにすればよい。
岩場や笹漕ぎの多い登山道と違い、フェスの道中に物を落とす危険は少ないので、ザックの周囲にいろいろぶら下げてもさほど問題はない。
山岳用のUL(ウルトラライト)テントではなく、ドン・キホーテやホームセンターで売っているようなキャンプ仕様の激安テントを持参するならば、50リットル以上の容量はあった方がいい。
持ち歩き用のサブバッグ
↑のアークテリクス マカ2は通常の登山でフロントアクセサリー的に使用しているものだ。
この中に財布、常備薬、マイクロファイバータオル、日焼け止め、リップクリーム、飴、生理用品、ビニール袋、スマホなどを入れて持ち歩いている。
持参を忘れてしまいがちな腕時計はストラップに巻いておくと忘れづらい。
行動中はほかにペットボトルホルダー、折りたたみ椅子などを持ち歩いている。
救急セット(常備薬、絆創膏、虫除け、かゆみ止め、消毒液、包帯等)
山の救急セットをそのまま持参。ただし持ち歩くのは一日分ぐらいに分けたもの。常備薬や絆創膏など濡れて困るものは防水ケースのロックサックにイン。
靴擦れ、虫さされ、切り傷など登山以上に絆創膏の出番は多い。
登山靴とゲイター派 VS レインブーツ派
フジロックの会場には雨の日でなくても深い沼地のような泥の道が至る所にある。泥の道を躊躇なく渡るのには HUNTER や AIGLE やパッカブルタイプのレインブーツが最適だ。
しかしブーツは蒸れやすいし、インソールにクッション性がないので長時間歩くと疲れやすい。
そして何より脱ぐ時に一苦労する(足が太いからだろうかね…)。
長靴より少し重くなるが、ゴアテックスなどの防水透過性のあるメンブレンを採用したハイカットのトレッキングシューズならば、少々の沼地でもどんとこいだ。
ゲイターがあればなお心強い。
登山ウェアじゃなくてもいい。でもジーンズはやめよう
綿が入っている衣類は乾きにくく、濡れは低体温症の原因になるので登山では厳禁とされているが、フェスの場合は気軽に着替えられるので、綿Tシャツにジーンズでも全然OKだ。ただフジロックは雨が非常に多いフェスなので、ジーンズ姿の人を見かけることはあまり多くない。
経験したことのある人ならわかると思うが、ジーンズは濡れると悲惨だ。
肌に張りついて冷たいし、脱ぐのが大変だし、テント内に干してもなかなか乾かない。
乾くまでに時間がかかるので雑巾みたいな臭いもしてくるし、濡れたジーンズは重いし、何もいいことがない。
とりあえずジーンスはやめておいた方が無難だ。
フェス慣れしている女子は薄くて軽くて乾きやすいワンピース姿だったりする。
賢い選択だと思う。
レインウェア上下派 VS ポンチョ派
ゴアテックス等を使用した蒸れないレインウェア一式は必ず持参しよう。標高900mの山麓の天気は変わりやすいということを忘れてはならない。
ずっと晴天の予報でも、夕立になるおそれは非常に高い。
フェスの場合、レインウェア上下ではなくレインポンチョにレインブーツ姿の女子の割合が非常に多い。
ワンピースとポンチョは相性抜群だ。
登山にポンチョはむかないけれど、レインウェアに飽きたらこういう組み合わせもいいと思う。
アンダーウェアは万能衣類のウール!
テント内で着るパジャマなどの着替えは、前夜祭含めて3〜4日通しでフル参戦する場合、なるべく軽いものがいいだろう。登山のアンダーウェアでは定番のウール100%の衣類なら汗も比較的乾きやすいし、しばらくお風呂に入れなくても消臭効果抜群だからずーっと着ていても不快にならない。
なにより寝苦しいテント内でもウールなら涼しく過ごすことができる。
ただし長袖シャツだとさすがに夜のテント内でも暑いので、半袖Tシャツがおすすめだ。
■メリノウールのアンダーウェアレビュー
一度着たら脱ぎたくなくなる!登山用メリノウール製ベースレイヤーは魔性の衣類日射病予防に帽子
日影が少ないので帽子は絶対に持参すること!防水仕様のものなら少々の雨であれば帽子でしのげるのでおすすめ。
砂ぼこり対策の手ぬぐい、ネックゲイター、バンダナ
雨ばかり続くと気が滅入るが、晴れ続きだと今度は砂ぼこりが舞いやすくなり、喉が痛くなる。ほこりっぽい場所を通るときは、口の周りを覆える手ぬぐいやネックゲイターやバンダナがあるといい。
マスクほどの圧迫感がないので夏でも安心だ。
夜の活動に欠かせない懐中電灯(ヘッドランプでも可)
会場は野外なので最低限の灯りしかない。フェスは夜の活動が多いので必ず持って行こう。テント内でも使うのでカラビナも持っていくと便利。
全天候型の腕時計
フェスはタイムテーブルとの戦いでもある。「こいつとこいつ、ちょいかぶりだけど間に合うかなあ?」「奥のステージとこのステージ、何分ぐらいで移動できる?」とか。
時間は携帯でもわかるが、携帯のバッテリー切れ対策として腕時計は必ず持って行きたい。
雨天でも使えるように防水仕様のものを。
何にでも使える魔法の「ゴミ袋」
ゴミ袋は本来の使い方よりも敷物として利用する場合が多い。テント設営、撤収時に荷物置場として使ったり、何枚か敷いて寝っ転がったり。
雨に備えてザックカバーがわりにザックを覆ったり、バックパック内の荷物をビニール袋に入れておけば簡易的な防水スタッフバッグがわりにもなる。
また時には防寒着としても使う場合もある。
泥酔して半裸で寝ているアイツに優しく掛けてあげる毛布としても活用できる。
野外生活においてゴミ袋は万能のツールである。
雨天時に折りたたみ椅子は大活躍
雨で泥エリアにしか陣地が取れない場合、折りたたみ椅子は大活躍。見晴らしがいいのに泥エリアゆえに皆が敬遠する場所も我が物にできてしまうのだ。
※ただし沼地ぐらいになっているとお手上げだ
ステージからステージへ頻繁に持ち運びするものなので、あまり重量のあるものはおすすめしない。
私はグリベルのトレッキングチェアを愛用。
400g弱という超軽量ながら耐荷重は75キロなので、力士でもなければ大丈夫だろう。
テント泊やキャンプのお供にもおすすめしたい。
「尻に刺さるんじゃ…」と思った人へ。
グリベルはアイゼン(靴につける爪みたいなやつ)やピッケル(ツルハシみたいなやつ)など、冬期登山用品をメインに扱っている鍛冶屋由来の超一流メーカーなので、某ドッペルギャ○ガーみたいなことにはならないから大丈夫。
ちなみにトレッキングチェアといいつつ、トレッキングに持って行ったことは一度もない。
400gとはいえ登山に持って行くにはシビアな重量なのと、行動中に休みたくなったらそのへんの岩に小型のエアマットを敷けば事足りるからだ。
スマホと予備バッテリー
スマホはバッテリーを食うので予備のバッテリーも忘れずに。なるべく省電力に設定し、ネットや通話をしない時は機内モードにしておくといいかもしれない。
大事なシーンでバッテリー切れしてしまった場合の対策として、今は防水・防塵・耐衝撃カメラがほしい。
サングラス
裸眼で野外にいると日に日に眼球が痛くなるので、UV対策は絶対にした方がいい。と言いつつ相変わらずPCメガネ(UVカット効果あり)で対応。
テント一式(グラウンドシート含む)
nemo obi (ニーモ オビ)2P。1500g強。ソロでもこのくらいのスペースはほしい。
車でフジ入りするなら山岳用のウルトラライトでなくても可だと思う。
テントを張る場所によってはグラウンドシートもあるとなおよし。
なおグラウンドシートはタイベックで手作りした。
手作りの模様→フットプリントを自作してみた
ロールマット、銀マット、エアマットのうち好きなものを選べ!
サーマレストZライトソルS
身長159cmの私の場合、バックパックを枕にすれば Sサイズで十分だ。
本当はエアマットも持っているが、なるべくUL(ウルトラライト)にしたいので、今回はこれを持っていくつもりだ。
- サーマレストZライトソルS→嵩張るし値も少々張るが、軽量でクッション性高し
- エアマット→値が張る。クッション性は抜群。穴が開いたらそれまでよ。ちょっと重い
- 銀マット→嵩張る。耐久性、クッション性は低いがとにかく安くて軽い!
どれを選ぶかはあなた次第!
ダウンの寝袋
U.L.スーパースパイラルダウンハガー #3夏場の麓のテントサイトにはオーバースペック気味だが、シュラフはこれと化繊のものしか持っていない。
化繊はかさばって重いのでもっぱらULなダウンがよい。
晴れていれば朝5時すぎから暑くなってくるので、ほとんど寝袋からはみ出して寝ることになる。
暑がりの人は寝袋用シーツだけで事足りるかもしれない。
■追記
実際フジロックにはシーツのみ持参(フジロック2014反省会・感想文)。
朝方寒かったのでユニクロダウンを足にかけた。やはりシュラフは持って行った方が無難だ。
テントサイト内、温泉用のシューズは最後のpatagonia
パタゴニア アドボケートMJ
夜中にテントを出てトイレに行くときや、温泉施設へ行く際にわざわざトレッキングシューズを履いて出て行くのは非常に億劫だ。
なのでテントサイト内の内履きを用意しよう。
内履きには軽量かつコンパクトでパッキングしやすいものをすすめる。
上のアドボケートMJはインソールのクッション性能が高く疲れにくい。
ただ生地の汚れが目立ちやすいのが難点だ。
3ヶ月ほど使用した私のシューズは相当に薄汚れている。
それと最近 patagonia に対してはろくな印象がないので、ここの製品を買うのはこれで最後にしたい。
一時期、内履き界ではクロックスやキーンのサンダルが流行っていたように思う。
ここ5年以上フジロックのテントサイトに行っていないので、最近の流行には疎い。
誰か最近の流行りを教えてください。
雑巾とかマイクロファイバーモップとか
雑巾はテント撤収時にテントを拭くのに必ず使う。雨が降っていなくても朝露で必ず濡れているからだ。
マイクロファイバーモップの替えの先っちょでもよい。
水筒(1リットル以上)
テントサイト内の水場であらかじめ1リットルぐらいくんでおくとよい。飲水、食事に使うほかに、歯を磨いたり、顔をふいたりするのに使う。
ある程度の量の水がそばにあるとテント生活は捗る。
■水筒レビュー
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それなりに性能のいい耳栓
睡眠時間の確保のためにも耳栓は持って行った方がいいだろう。テントサイト内は人の出入りがあるので夜通しうるさいからだ。
フジロッカーの2割は酔っぱらいである。
男子禁制の女子エリアでもそれなりの覚悟はしておいた方がいい。
耳栓はピンキリだ。
100均の耳栓なんてしない方がいい。遮音性が低くて痛いだけだから。
以前買った無印の耳栓もあまりよくなかった。
10年ほど前にドラッグストアで買ったものがとてもよかった(製品名不明)。
ガスストーブ、食器、インスタント食品、行動食
各エリア、テントサイト内の屋台などでも食事はできるが、テントでゆっくりご飯を食べたい時もある。そんなときはガスストーブや食器などの食事セット一式が役に立つ。
私は冒頭に写真で紹介したジェットボイルを愛用している。
登山の場合は山専ボトルなどがあると非常に捗るが、何食も自炊をしたりコーヒーを飲んだりするようなキャンプシーンにはガスストーブの方が断然いい。
行動食やおやつ用として乾き物やナッツ、カロリーメイト、ウィダーインゼリー、シリアルバー、スポーツようかんなどを持参するとフェスも捗りまくる。
日焼け止め、リップクリーム、化粧品一式
あまり化粧をしない人間なのだが、日に焼けすぎると痛みで寝つけなくなったりするから日焼け止めクリームだけは絶対に欠かさない。汗を大量にかくのでこまめな塗り直しも必須だ。
「冷感汗ふきシート」で涼をとる
お風呂に入れない日の夜、寝汗を大量にかいた朝、汗ふきシートは欠かせない。カンカン照りの朝、テントの中で「冷感汗ふきシート」で身体を拭くと、強烈なミント効果で一瞬だけ暑さを忘れられる。
ただしその清涼感はあまり長続きしないので、身支度したらすぐにテントを出る羽目になる。
ブルーデイにはアレを
生理日にあたっていなくても万が一の時用に必ず生理用品は持参する。でも試したことはないが相談所テントみたいなところに行けば売ってくれると思う。
生理痛が重い上級者はピルを使うらしいが、私はまだ手を出したことはない。
お風呂セット(メイク落としシート、洗顔料、石けん、シャンプー、リンス等)とマイクロファイバータオル
会期中に近くの温泉施設に行く際に持って行くもの一式。シャンプー類があったかどうか記憶にないので一応使い慣れたものを持って行こう。
会場内に苗場温泉とかいう場所があるが、冷水シャワーらしいので入ったことはない。
近年温かくなったとかいう噂も聞くけれどもどうなんだろう。激混みしてそうで敬遠してしまう。
■後日追記
シャワー温かかったです!あとすいてました! フジロック2014反省会・感想文
登山用タオルレビュー→パックタオル、ドライマイクロタオル、セームタオル、使い比べ大会
持って行かない山道具その1- 傘
傘は登山にもあまり持って行かないアイテムだ。片手がふさがってしまうから、初心者登山家には厳しい。
フェスでは人混みが多く、全面的に禁止されている場合が多い。
ただし場外(駐車場等)やシャトルバス待ちなどで使うこともあるので、雨が降るとわかっている場合は持って行こう。
持って行かない山道具その2- 手ぶくろ
岩場や森林地帯を登ったり下ったりはしないので必要ない。持って行かない山道具その3- ポール・ストック
手ぶくろと同様。持って行かない山道具その4- 熊鈴
熊の目撃談を聞いたことがないので必要なし。ただしスタッフエリアには熊出没注意の立看が…
熊!? | FUJIROCK EXPRESS'12|フジロック会場から最新レポートをお届け
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