The Music - The People (Live at Fuji Rock Festival '11 Japan Last Live)
震災元年となった2011年のフジ・ロック・フェスティバルでは、多くのアーティストが放射能汚染と原発の「アウト・オブ・コントロール」加減を危惧して来日をキャンセルした。
実際6月ぐらいまで予断を許さない危機的状況が続いていたことは吉田調書や「メルトダウン」などのルポルタージュを読むまでもなくうっすらわかっていたことだし、海外メディアの方が事故の深刻さを正確に伝えていたから、海外のアーティストが日本を避けていたのは致し方のないことだ。
そんな混沌の中で無事来日を果たし、このアクトがラストフジとなる The Music がグリーンステージのクロージングを飾った。
この年は参戦せずにインターFMでライブ中継を聴きながら在宅フジロック、通称「AIR FUJIROCK」に参戦した私は、The music の「The People」という曲のしょっぱな、ギターのリフとその残響音を聴いた瞬間、ラジオの前でさめざめと泣いてしまった。
「The Music」
この年は参戦せずにインターFMでライブ中継を聴きながら在宅フジロック、通称「AIR FUJIROCK」に参戦した私は、The music の「The People」という曲のしょっぱな、ギターのリフとその残響音を聴いた瞬間、ラジオの前でさめざめと泣いてしまった。
「The Music」
ほとんど知らなかったアーティストなのに無性に泣けて仕方なかった。
これがラストのフジロックだからとか、解散してしまうからだとか、原発事故への得体の知れない恐怖を乗り越えてまで来日してくれた、とか、そういう要素一切抜きで、泣いた。
フジのクロージングには、そういう、何らかの魔力がある。
夏が終わる。
その瞬間を目の当たりにしたことはあるだろうか。
私はフジロックのクロージングアクトを観るたびに、はっきりと夏の終りを感じる。
夏なんか嫌いだ。
冬の方が好きだ。
そんなあまのじゃくな私でさえ、すぎゆく夏を惜しんでさめざめと泣いてしまう、それがフジロック(とくにクロージング)の魔力なのかもしれない。
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