2013年12月19日木曜日

Japanese gangster “Yakuza” を撮った日

I shot the YAKUZA. (私は○○○をカメラに収めた)

花園神社 酉の市


2010年11月19日、新宿三丁目の花園神社酉の市(二の酉)でのこと。

私は買ったばかりの Nikon D3000 と AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G を手に新宿の街へ出た。
10日前にも一度新宿に出て街の写真を撮りに行ったのだが、どうにも変わり映えのしないものばかり撮ってしまった。

Nothing
新宿三丁目 無印良品


その反省を踏まえ「今、ここでしか撮れないもの」を狙って、花園神社の酉の市に出向いた。




torinoichi3  

夜の祭の熱気は人を大胆にさせる。
日本の祭りを象徴するような提灯や、酉の市の代名詞ともいえる熊手、夜店の数々などを調子に乗ってバシャバシャと撮りまくった。
この頃はまだ絞りやシャッタースピードの変え方がわからず、とりあえずオートフォーカスで撮りまくった。
レンズは35mmの単焦点なので近づきたい被写体には自ら近づいていった。

そうこうしている時に、酉の市に熊手を買い求めにやってきた Japanese gangsters (または Japanese mafia)ことザーヤクさんたちを見かけたのだった。
艶めく夜の灯りを背にしてたたずむザーヤク集団を発見した刹那、私はフランスの映画監督ジャン=ピエール・リモザンの映画「YOUNG YAKUZA」の哀愁漂う、そして何だか妙に艶かしい映像を思い出した。



また、この写真を撮るちょっと前に封切りになったばかりだった北野武の「アウトレイジ」に出てくる痺れる映像の数々を思い出した。


私は何食わぬ顔をして、自ら近づけるギリギリのところまで近づいていき、その被写体にどやされることのないよう、細心の注意を払いながらシャッターを切った。

さすがに顔は出せないのでこの状態でご容赦ください


I shot the YAKUZA ! (私は (^_^メ) を撮ったぞ!) 

このあと、熱に浮かされるように私は生まれて初めて「りんご飴」を買って、りんご果汁を口から滴らせながら、酔っぱらいのごとく浮足立ちながら地下鉄三丁目の駅へと向かった。
浮かれすぎていたせいで、その後のことはあまりよくおぼえていない。


それから時は流れて2011年3月がやってきて、6月に東京から少し離れたところに住み始めて(EDO RIVER - カーネーション)数ヶ月たったある日のことだった。

Anton Kusters という外国人写真家が撮った YAKUZA の写真を目にする機会があった。
どの写真も「YOUNG YAKUZA」と同様に艶っぽくてドキドキさせてくれるものばかりだった。
ふと、とある写真に目がとまった。
どこかで見たことがあるような人物を見つけたからだ。

「もしかして、あの時のあの人だろうか?」
そう考えると一瞬で背筋が凍った。

毎年酉の市の季節になると、あの日のあの時のことを思い出す。

I Shot the Sheriff - Talkin' Blues (Live) [Remastered]
(ボブ・マーリー)

アイ・ショット・ザ・シェリフ - ライフタイム・ベスト
(エリック・クラプトン)

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